2015年1月5日月曜日

ワタミ株式会社

ワタミ株式会社の財務分析
ワタミ株式会社の財務状況です。


ワタミ株式会社の売上高推移
売上高は98年以降一貫して成長を続けています。

ワタミ株式会社の業績推移
営業損益は成長を続けていましたが、14年度は大幅に減少。最終損益も約50億円近くの赤字となってしまいました。

ワタミ株式会社の利益率推移
利益率を見ると売上高利益率は低下が止まらず、営業利益率・当期純利益率ともに14年度は大きく低下しています。

ワタミ株式会社のバランスシート
固定負債に対する有利子負債割合が高く自己資本比率も低めです。流動比率は100%を大きく下回っていますが、居酒屋のような現金商売ではこの位なのでしょうか。

ワタミ株式会社のバランスシート推移
総資産は09年から増加を続けています。自己資本比率は当初30%を超えていましたが、現在は18%にまで低下。固定負債の割合がかなり大きくなっています。

ワタミ株式会社の売上高バランスシート比較
総資産に対する売上高は約130%程度です。

ワタミ株式会社のキャッシュフロー推移
14年度は大幅に減ってしまいましたが、それでもフリーキャッシュフローはプラスを維持しています。






ワタミ株式会社のセグメント構成
セグメント構成を見ると居酒屋などの国内外食事業が4割強を占めており、その他介護事業、宅配事業があります。

ワタミ株式会社のセグメント別業績
セグメント別業績では国内外食事業の営業利益はマイナス。介護・宅配事業の営業利益は約35億円程度です。

ワタミ株式会社のセグメント別業績推移
セグメントを推移で見ると国内外食事業の売上高・営業損益がどんどん低下しているのがわかります。また、現在では宅配事業が介護事業の売上高を上回っており好調のようです。

ワタミ株式会社の介護事業施設状況
介護事業では施設数を増加させるも10年頃から入居率が低下を続けています。

ワタミ株式会社の居酒屋事業対前年比較
居酒屋事業では07年から店舗数は横ばい。客数では常に前年度マイナスを続けています。

居酒屋チェーン部門売上高比較
他の大手居酒屋チェーンも対前年度売上高はマイナスのところが多く、業界全体が厳しい状況のようです。




破竹の勢いで成長を続けてきたワタミですが、昨今の労使問題の影響から14年は大きく業績を落としました。しかし、セグメントをみると居酒屋事業はもっと前から衰退を続けており、新規事業である介護事業も入居率が低下しているという状況です。現在は好調の宅配事業も今後競争の激化が必至であり、明るい材料が見当たらないというのが本音でしょうか。