2015年2月24日火曜日

株式会社雪国まいたけ


株式会社雪国まいたけの財務分析
株式会社雪国まいたけの財務状況です。


株式会社雪国まいたけの売上高推移
売上高は緩やかながら成長を続けています。

株式会社雪国まいたけの業績推移
12年、13年は営業損益・最終損益とも大きな赤字を出しました。

株式会社雪国まいたけの利益率推移
利益率は以前のレベルまで回復しています。

株式会社雪国まいたけのバランスシート
財務体質を見ると自己資本比率が低く、負債に対しての有利子負債が大きな比率を占めており、資金繰りの厳しさが想像できます。

株式会社雪国まいたけのバランスシート推移
11年、12年にかけて固定資産が増加し大きな設備投資を行ったことが想像できますが、利益に結びつかず純資産割合が大きく落ち込みました。

株式会社雪国まいたけの売上高バランスシート比較
資本回転率は0.79回、ROAは3.0%です。純資産が小さいためROEが78.1%と大きくなっています。

株式会社雪国まいたけのキャッシュフロー推移
11年から13年にかけて借入による大きな設備投資をした模様です。






株式会社雪国まいたけのセグメント構成
まいたけを筆頭とする各種茸を製造販売する茸事業がメインセグメントで、加工品製造販売のもやし・カット野菜事業が次に続きます。

株式会社雪国まいたけのセグメント別業績
もやし・カット野菜事業の営業利益率は4.5%程度で利益貢献度はあまり高くはないようです。

株式会社雪国まいたけの主要野菜別売上高推移
主要野菜別に見てみるとぶなしめじが2年連続大きな伸びを見せています。

株式会社雪国まいたけの大株主状況
株主は大平家一族が株式の大きな割合を保有しており、オーナー企業であることがわかります。

株式会社雪国まいたけとホクト株式会社の売上高推移比較
同じく茸の製造販売をしているホクト㈱と比較してみると、売上高についてはその差が大きくなっています。

株式会社雪国まいたけとホクト株式会社の業績推移比較
しかし、利益についてはホクトの利益率が大きく低下し、その差が縮まっています。

株式会社雪国まいたけとホクト株式会社のバランスシート比較

財務体質を比較すると雪国まいたけの総資産はホクトの総資産の約半分。有形固定資産の占める割合が大きいのは共通ですが、純資産の割合がホクトの場合かなり高く雪国まいたけの財務体質の弱さが目立ちます。




先日、雪国まいたけはアメリカのベイン・キャピタルが投資助言する投資ファンドから株式公開買い付け(TOB)の提案を受けていると発表しました。それまで不可能とされてきた「まいたけ」の人工栽培に成功し急成長を続けてきた雪国まいたけですが、近年の不正経理や経営陣・創業家とのゴタゴタなど、業績回復には内部体制が整っていないのが現状です。ここはTOBによって経営陣の体制を整え、高い技術力をもとに世界展開をはかっていくのがよいのではないでしょうか。